社会人になると取引先の方や上司との会食などをする場合が増えてきます。
そこで正しい椅子の座り方のマナーや和室での作法などはきちんと押さえておきたいものです。
特に日本人は位置や順位という部分にとても敏感な人が多いのが特徴です。
食事の席となるとその目の厳しさは特別です。役職、年齢、立場などにきちんと敬意を払って、目上の方たちとの会食をスマートに行えるようにしましょう。
今回は、正しい椅子の座り方について解説していきます。マナーや作法について学ばれたい方は良かったら参考にして下さい。
マナーとしての正しい椅子の座り方
座るときには必ず左側から座りましょう。これが座るときの最も基本的なマナーです。
お店の人が椅子を引いてくれます。「ありがとうございます」とお店の人に声をかけましょう。
左側に立ち、左側から椅子の前に立ちます。椅子の前に立つと椅子を後ろから押してくれるので椅子がひざ裏についたらゆっくりと頭から背中は真っ直ぐにして腰を下ろします。座ったらお店の人の目を見てあらためて「ありがとうございます」と言いましょう。テーブルとおなかの間の間隔は、握りこぶしが一つ入るくらい開けます。
なぜ左側から座るかというと、昔西洋では護身用として剣を腰の左側につけていたことがあります。もしも襲われた時に右手で左腰から剣を抜いきやすかったからです。
日本でも、武士が刀を左腰につけていたなごりで、正座をするときの作法は右足から膝をつき、左足から立ちます。
腰痛対策としての正しい椅子の座り方
西洋風の生活が日常になった日本では、正座の時には膝が悪くなっていましたが、椅子に座る生活をするようになりましたら腰痛に悩む人が多くなりました。そこで正しい椅子の座り方をして腰痛にならないようにしましょう。
座った時に顎を引き背筋を伸ばします。お腹を引っ込めましょう。お尻は椅子の背もたれにつくように深く腰掛けます。膝頭とお尻が平行かやや高くなるように座りましょう。足裏全体をしっかりと床につけます。
浅く座ることは腰痛になりやすいので絶対に辞めてください。
相手に対する座り方のマナー
座る位置にもマナーがあります。
「上座」にはお客様とか目上の方が座られます。「下座」には接待する側のものが座ります。
基本的に出入り口から遠くて居心地のいい席が上座です。お店の人が一番最初に案内してくれた席が最上の上座になります。または、ソファーと椅子でしたら座り心地が良いソファーが上座になります。
和室の場合の作法では、床の間は神聖な場所とされていますので、床の間に近い席が上座になります。
イレギュラーとしては、部屋の片側に大きな窓があるような場合です。その場合は景観の良い席が上座になります。
椅子であっても和室であっても目上の人や客人が座るまでは着席は待ちましょう。
どういう場面でも同じことなのですが、「相手を尊重する、敬意を払う」という気持ちが一番大切だと思います。
その気持ちがあれば、おのずと正しい座り方のマナーに従った行動ができるのではないでしょうか。
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